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~ホルター心電図~

【みんなのポケット】2023年3月号(NO.241)

ホルター心電図検査とは、日常生活をしながら長時間(24時間)連続して心電図を記録する検査で、発明者のノーマン・ホルター博士にちなんでこの名前で呼ばれています。日常生活中に出現する持続時間の短い不整脈などは通常の心電図検査では捕えきれないことがあるため、24時間心電図の電極を装着して日常生活中の心電図をすべて記録します。記録終了後(通常は翌日)機器を取り外し、記録された心電図(SDカードに記録されたデータ)を解析します。
24時間装着したままで生活することになりますが、シャワーを浴びることも可能で、おおむね普段通りに過ごすことができます。
検査の目的
ホルター心電図とは、どのような時におこなう検査なのかというと、主に「脈の乱れ」「胸の痛み」「一日に心臓の動く回数や動悸の有無」などを調べる時におこないます。
 

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脈の乱れ(不整脈) いろいろな種類の不整脈がありますが、頻度が高いものに心房性期外収縮、心室性期外収縮、心房細動、房室ブロックなど。
胸の痛み(狭心症) 心臓に血液を送る冠動脈の流れが悪くなり、症状が出る場合は記録波形に変化があらわれてわかります。
身体を動かしている時に発作が出る労作性狭心症、安静にしていても出る不安定狭心症など。
一日に動く回数 徐脈(一日に動く回数が少ない場合)や頻脈(一日に動く回数が多い場合)があるかどうかを調べます。
特に徐脈の場合は、ペースメーカー適用の判断に使われます。
一日(24時間)記録するのは、食事中、運動時、排便中、安静時、夜中、朝方など様々な条件で、
どのように心臓が動いているかを記録して、それらを一日分として解析して原因を解明する検査法です。

検査方法
1.上半身裸になってもらい、ベットに仰向けに休みます。
2.胸部に数ヶ所シール状の電極を貼り、心臓の動きを心電計に記録します。10分ほどで検査機器の装着は完了します。検査開始から24時間、眠るときも含めて装置を付け続けます。
3.心電図解析の参考にするため、装着中の行動を所定のカードに記録します。
4.24時間心電図記録後来院し、電極の装着状態、症状の有無などを確認しながら機器を外します。