【みんなのポケット】2025年1月号(NO.263)
両頬がリンゴのように赤くなることから「りんご病」と呼ばれている「伝染性紅班」は、
ヒトパルボウイルスB19型というウイルスによって小児を中心に起こり、乳児や成人での発症もみられる感染症です。
例年春から7月ごろにかけて見られ、4~6年毎に流行がみられます。現在流行中です。
微熱・咳・鼻水といった軽い風邪のような症状で始まります。この頃感染力が一番高い時期ですが、りんご病だと分かりません。その後1~2週間経った後、顔面の紅潮が出現し、1~2日後に腕や太ももにレース状の薄赤い斑がみられ1~2週間ぐらいで自然に消えていきます。発疹が目立つ時期には感染力はなく、幼稚園・保育園・学校へ行ってもかまいません。特効薬はなく対症療法になります。
成人がかかると、症状が異なり、むくみや関節の痛みが1~2か月続くことがあります。
感染経路は、咳やくしゃみなどによる飛沫感染や、胎児への垂直感染(母子感染)、血液を介する感染もあります。
妊婦さんがかかると胎児の異常や流産を引き起こすことがあるので、流行に注意する事が大切です。