熱中症予防

【みんなのポケット】2024年7月号(NO.257)

 今年も暑い季節がやってきます。既に5月、6月から気象台始まって以来の高温が記録されていますよね。先が思いやられます。

 今のうちから熱中症対策について思い出して、準備する必要があろうかと思います。

①今時分から暑い環境の下で軽い運動などを行い、汗をかく練習をしましょう

②実際の場面では、こまめな水分・塩分の補給

③冷却グッズの利用

④疑わしい症状が出現したら、無理せず、風通しの良い日陰に移動し、体を冷やす

⑤どんな状況になったら救急のコールを行うか、事前に確認しておく

などでしょうか。

 そして意外とうっかりして忘れがちなのが、前日の睡眠、当日の食事などです。しっかりと睡眠をとり、出かける前にはしっかり食事をする、午後の部活などの前にも栄養補給をしっかりとする、事が大切です。

7月のスケジュール

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1 2
教育委員会
3 4 5 6
午後休診
小児科医会
総会/講演会
7
ワクチン
フォーラム
8
こどもの心
勉強会
9 10
理事会
11 12 13
14
休日診療所
執務
15
海の日
16 17
午後休診
18 19
医療業務連
協議会
20
21 22 23 24
例会
25
郡市医師会長
会議
26
教育委員会
27
28
小児保健協会
総会・研究会
29 30 31
地域包括推進
協議会

6日(土)午後は、小児科医会会議・講演会に出席のため休診いたします。
17日(水)午後は、医師会の業務にて休診いたします。

~こどもの低血糖~

低血糖とは、何らかの原因で体内に糖分を上手く蓄えることができなかった状態に起こります。

体には血糖値を一定レベルに維持する調節機能があり、糖質が多く含まれた食事をして血糖値が上昇すると、膵臓からインスリンというホルモンが分泌され、血糖値を一定値まで下げるよう働きかけます。

体に取り込む糖の量が消費する糖の量を下回った場合、バランスが崩れ様々な症状が起こります。特に脳は、大量のブドウ糖を必要とするため、体内にある糖分が足りなくなると脳の機能に問題が生じます。

【症状】

  • 元気がない、ぐったりしている
  • 機嫌が悪い、イライラする
  • 起き上がれない、強い眠気
  • 顔色が悪い、冷や汗をかく
  • 意識障害、けいれん

【原因】

 子どもの場合、胃腸炎や熱中症の二次的な症状の一つとして低血糖が起こることが多いでしょう。

特に胃腸炎では、吐き気が強く食欲がない場合。

嘔吐や下痢により体内に水分が少なくなることや、十分な食事(=糖分)の摂取がなくなるため、低血糖症状に繋がりやすくなります。

また、風邪を引いた時など極端に食欲がなくなる時も要注意です。

その他にも、何らかの理由で食事が十分ではなく、糖分を長時間摂取できないまま過ごし、朝起きると低血糖を起こしているという場合もあります。

【治療法・対策】

 低血糖を起こした場合は、速やかに糖分と水分を摂取し、体を休めることで症状は改善されます。胃腸炎などで口から水分補給が出来ないときは、点滴が有効な治療法となります。

対策として、

  • ① 食事を三食きちんと食べる。
  • ② 非日常の日は、手軽な糖分補給を心掛ける。(運動量の多い日、遠出をする際など)
  • ③ 食事の間隔を空けすぎない。
  • ④ 適度な運動。(筋肉があることで、ブドウ糖の取り込みがスムーズになり、血糖値も安定するため)

 大人と子どもでは体に糖を貯蔵できる量が異なります。食べ過ぎには注意し、大人よりもこまめに良質の糖分補給ができるよう準備が必要です。

おすすめは、血糖値を上げ長時間維持できる、おにぎりやおせんべい。その他、ようかんやサツマイモも良質な糖分と言えます。