RS ウイルス感染症予防ワクチンについて

【みんなのポケット】2025年4月号(NO.266)

国内で接種できるRSウイルス感染症を予防できるワクチンには2種類あります。
アレックスビー:60歳以上の成人へRSウイルス感染症重症化予防
 60歳以上の方で、特にRSウイルス感染症の重症化リスクが高い方は、接種の必要性について担当医とよく相談するよう推奨されています。CDC(米国疾病管理予約センター)では以下の方を推奨の対象としています。
 ・高齢者
 ・慢性の心臓または肺疾患のある人
 ・免疫力が低下している成人
 ・特定の基礎疾患のある成人
 ・老人ホームや長期介護施設へ入所している成人

アブリスボ:上記成人への接種以外に妊婦に接種を行うことで、新生児および乳児におけるRSウイルスを原因とする下気道疾患の予防を目的とするもの
新生児および乳児におけるRSウイルス感染症の重症化を予防する目的に、妊娠24~36週(特に妊娠28~36週)の妊婦への接種を行います。

4月のスケジュール

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1
教育委員会

2
看護学校
入学式
3 4 5
6 7 8 9
理事会
10 11 12
13
夜間診療所
執務
14 15 16
学術講演会
17 18
休診
19
休診
20 21
休診
22 23
例会
24
会長会
25
小児科医会
26
27 28

24
昭和の日
30





18(金)~21(月)は、日本小児科学会学術集会に参加するため休診いたします。
ご迷惑をおかけして申し訳ございません。

~花粉症を悪化さないために~

毎年、多くの方を悩ませる花粉症ですが、「吸わない・付けない・持ち込まない」ことが大切とされ、マスクや眼鏡の着用等で対策をされていることも多いでしょう。一方で、生活習慣の見直しをすることで症状緩和・対策に繋がる可能性もあるようです。

《花粉情報に注目する》

 花粉の飛散量が多いのは、気温が高く湿度が低い日・風の強い日・前日に雨が降った日・晴れた日の昼過ぎ~日没頃だと言われています。花粉情報を確認し、飛散量が特に多い日などは不要な外出を控えるなどの対策も効果的です。また、室内の換気をする場合も飛散量が少ない早朝や夜がおすすめです。

《アルコール・たばこを控える》
 アルコールは血管を拡張させるため、鼻の粘膜の浮腫みや鼻づまりを促進させてしまいます。また、アルコールを分解するときに発生するアセドアルデヒドは、アレルギー症状の基となるヒスタミンの発生を促してしまうため、花粉症状が悪化する場合があります。 たばこの煙は、鼻の粘膜を刺激するため、鼻の症状を悪化させる可能性があります。周囲への受動喫煙の影響も大きいため、普段以上に花粉の季節は喫煙を控えるように心がけましょう。
《体の免疫を高める~花粉の時期におすすめ食品~》
花粉症は免疫機能の異常により発生します。免疫機能をつかさどる免疫細胞の大半は腸に集中しているため、腸の環境を整えることが正常な免疫機能の活動に繋がるのです。その結果、花粉症の過敏な反応を和らげる効果が期待されています。 花粉の時期におすすめなのは、「乳酸菌」を含む食品です。代表的な食品として、ヨーグルトやチーズ、味噌、キムチなどの発酵食品が挙げられます。同時に、「食物繊維」を摂ることも免疫力を高めるためには効果的です。しかし、これらの食品を一度に多く接種したからといって、花粉症への効果が高まるという訳ではありません。脂質を摂りすぎない、バランスのよい食事で上手に取り入れることが大切です。
 その他にも、十分な睡眠、適度な運動など規則正しい生活も免疫力を高めるためには欠かせません。

花粉症は一度発症すると完全に治すことは難しいと言われており、長く付き合っていかなければなりません。次の花粉シーズンに向けて、ご自身の出来ることから早めの対策を心掛け、気になる症状があれば医療機関を受診しましょう。
錠剤の飲ませ方