HOME»  みんなのポケット»  バックナンバーTOP»  ~お子さんの心配な腹痛~

~お子さんの心配な腹痛~

【みんなのポケット】2021年3月号(NO.217)

腹痛の原因の中には、手術や入院が必要になるような病気もあります。注意すべき腹痛には次のようなものがあります。

①だんだん痛みが増強する虫垂炎
最初はおへその周りから痛くなり、半日から1日と時間が経っていくうちに右の下腹部へと痛みの場所が移っていきます。痛みもだんだん強くなり、ちょっと押しただけでも強く痛がるようになります。子どもは痛みで顔をゆがめ、手で右下腹部を押さえ体をよじるように歩くようになります。小児科では常に虫垂炎を意識して診察をしています。ただちに診察を受けましょう。
②乳幼児におこる腸重積
お腹が痛くて急に泣き出します。いったん泣き止んでもまたしばらくすると痛んで泣きます。これを反復しているうちに元気がなくなってきます。イチゴジャムのような血便がみられます。このような場合は腸重積が疑われますので直ちに受診してください。
また、腸重積に限らず、元気がなくなるというのは要注意です。早目の受診をおすすめします。
③便全体に血液が付いていたり、便器に血液が広がるように多量に血が混じっているようなとき、腸の重い障害や全身的な病気が疑われます。直ちに受診してください。
④腹痛やくり返す嘔吐で水分が取りにくく、あるいは下痢で水分が失われると脱水となります。血のめぐりが悪く、顔色が蒼白く、だるさでぐったりします。水分もとれず、吐いてしまう、おしっこもでないなどの時は早めの受診をしてください。

心配な腹痛
だんだん痛みが強くなり苦しみだす。
反復するうちに元気がなくなってくる。
血便を伴うもの。
出血斑ができる。
ただちに受診しましょう
水分がとれない
顔色が蒼白い
早めに受診しましょう

だんだん痛みが強くなり苦しみだす。
反復するうちに元気がなくなってくる。
血便を伴うもの。
出血斑ができる。

ただちに受診しましょう

 

水分がとれない
顔色が蒼白い

早めに受診しましょう