アトピー性皮膚炎

【みんなのポケット】2025年8月号(NO.270)

アトピー性皮膚炎は皮膚の赤み・かゆみ・発疹・乾燥・落屑・湿潤などの症状が顔や肘窩・膝窩及び全身に現れ、憎悪と軽快を繰り返すのが特徴で、寛解状態を維持することを目標に治療を行っていきます。

治療の基本は薬物療法・スキンケアで、悪化要因(発汗、皮膚の乾燥、体が温まるとかゆくなる、ほこり等)を除去することで、皮膚の状態をコントロールしていきます。

普段は症状が出たときにステロイドの塗布や保湿剤などを使う治療『リアクティブ療法』を行っています。
しかし、薬を塗ったらよくなったけれど塗らなくなったらすぐにぶりかえしてしまったという経験はありませんか?
治療によって一見良くなっているように見えても潜在的な炎症が残っていると炎症が再燃しやすい状態が続いている場合があります。

最近では『プロアクティブ療法』が注目されています。
急性期の治療によって寛解導入した後にだんだんとステロイドの使用を減らしていき、保湿剤や抗炎症薬に置き換え間隔を開けながらつるつるの皮膚の状態を維持することを目標に治療を継続していく方法です。
薬としてはタクロリムス外用薬・JAK阻害薬・PDE4阻害薬・生物学的製剤(注射薬)などがあります。

8月のスケジュール

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教育委員会
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熊谷市医師会理事会
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山の日
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休診
16
休診
17
休日診療所
執務
18 19 20 21 22 23
24 25 26
保健所での
会議
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教育委員会
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31

今シーズンの夏期休診日は以下の通りです。
8月15日(金)、16日(土)、9月1日(月)~3日(水) ご了承お願い致します。

~小学校入学への準備 / 療育へ繋げる場合も:5歳児健診~

熊谷市では令和7年7月より5歳児集団健診が開始されました。

身体発育の確認の他、1歳6か月健診や3歳児健診ではまだはっきりとしなかった「落ち着きがない」「言葉の発達が遅い」「対人関係をうまく築けない」「特定分野の勉学が極端に苦手」「集団生活が苦手」などの集団生活への適応状況をみきわめ、保護者と一緒に今後のかかわりを考えることが目的となります。
それにより、お子さんが小学校に入学してからも将来その特性によって起こってくる生き辛さや不自由さを少しでも減らしていけるように、社会的な自立や社会生活に適応できるようにサポートやトレーニングにつなげていくことができます。

その手段の一つとして療育があります。
療育とは、医療と保育や教育の両方の連携を図りながら食事や排泄といった基本的な生活スキルや運動や言語能力などのトレーニングに至るまで、その子一人一人にあったサポートやトレーニングを行う事を言います。
療育を受けることでその子の良い部分を伸ばし、苦手な部分をサポートしていく形で自己肯定感を育んでいき、その子らしく生きて行けるようになり、二次的な問題(いじめ・不登校・抑うつなど)の予防にもつながります。