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夜間のひどい咳

人の体は、夜になると体を休めるときに働く副交感神経が優位になります。その影響で気管支が狭くなり夜に咳が出やすくなります。
また、夜は気温が下がり、体温より冷たい空気に触れることで気管支が敏感に反応しやすくなります。
鼻水や痰が出ているときは、横になると気管に鼻水や痰が流れ込んで粘膜を刺激し咳が出ることがあります。
喉が乾燥したり、仰臥位など姿勢の変化でも咳の誘発原因になります。
原因は何であれ、咳が出て眠れない時の対処法を次にあげました。

  • 温かい飲み物で喉を潤す
    1才以上であれば、喉に良いとされるはちみつを入れるのも良いでしょう
    注)1才未満の子どもには、はちみつを与えてはいけません
  • 乾燥を防ぐため加湿器をつける
  • 部屋を温める
  • 枕やクッションを背中に当て、少し上半身を起こして寝かせる
  • ネックウォーマーなどで喉をあたためる
  • 背中を軽くトントン叩いて、咳や痰を出やすくしてあげる
    小さな子供は抱っこしてトントンしてあげると良いです
  • 横向きに寝る
    仰向けよりも横向きの方が呼吸がしやすくなります
  • 部屋や寝具を清潔にする
    ダニや埃は咳の原因になります

咳がひどい時には試してみてください。
長引く場合は原因を見つける必要があります。

麻しん(はしか)の流行???

【みんなのポケット】2024年4月号(NO.254)

今、世界では麻しん(はしか)が流行しています。はしかが流行すると、肺炎、脳炎などの重症化や死亡例が出る可能性があります。子どもだけではなく、成人でも重症化や死亡例があります。また、はしかは感染力が強く、十分な隔離ができないと、院内で感染拡大してしまう可能性があります。飛沫感染だけではなく、空気感染もする感染症です。予防はワクチンが決め手で、とても有効で、副反応も憂慮すべきものはありません。現在日本では、1歳時と小学校就学時の2回麻しん・風疹混合ワクチンが定期化されていて、90%以上の接種率があります。一方、60才以上の方は、実際に罹っている方がほとんどです。

このような状況の日本での「はしかの流行」とはどんな流行でしょうか。実は海外から帰ってきた人でワクチンを2回接種していない人の中で感染者が出てはいますが、今のところ全国で20数名です。そんなに慌てて成人の方が接種を進める必要はないと思います。 まずは定期接種の年代の方で接種が遅れている方は、しっかり接種するようにしましょう。 1歳を過ぎている乳幼児は1回、小学校1年生以降の児童は2回、済んでいますか。