~子どものしかり方~
2019. 10. 1更新
しかるとは相手のことを思い、間違いを正すために指導すること。
一方怒るとは感情をあらわにし、イラ立ちをぶつけることです。そこには相手に対する思いやりはありません。
◎理由を言わずにしからない
「なにやっているの」「あんたばかじゃないの」「なんで怒られているかくらい自分で考えなさい」と怒鳴っているお父様お母様を時々見かけますが、これはよくない叱り方です。
- なぜしかられているのかをきちんと説明しないと、子どもにはわかりません。わからないから子どもなのです。
そして、してはいけない(しなければいけない)理由を粘り強く教えることが教育なのです。 - 「なんでしかられているのか、理由は自分で考えなさい」は、親の手抜きでしかありません。
具体的には何がどうしていけなかったのか、どうすれば良いのかを、子どもにわかるような言葉で説明することが大事なのです。それはとても根気のいることだけれど、子育てはそこが肝心なのです。
◎大勢の前でしからない
- みんなが見ている前で子どもをしかるのはよくないことです。子どもにも自尊心はあります。
みんなの前でしかられてさらしものになったという経験はひどく自尊心を傷つけてしまいます。できるだけ2人きりになる場をもうけてしかることを勧めます。 - お兄ちゃんを弟の前でしかると、そこで兄弟関係に微妙な変化が生じます。子どもはその辺にとても敏感です。
できれば2人きりになって子どもの言う分もしっかり聞いて、じっくりと言って聞かせましょう。 - 親から愛されていないのではと不安にさせるのがいけません。
失敗したときどうすればよいのかを自分で考えさせるトレーニングを積ませるのです。
◎大声を張り上げない
- 子どもをしかるとなると、どうしても声が大きくなってしまうもの。
大きな声の方が子どもが言うことを聞くような気がするのですが、それは全くの誤解です。 - 大声を張り上げる、それだけでもう暴力なのです。それは恐怖を味わわせるだけで、子どもは萎縮してしまい、話の中身を理解できなくなり、なにがいけなかったのかもわからないままです。
恐怖心を植え付け、いつもビクビクしている子どもに育ってしまいます。大声でしかって子どもが言うことを聞くようなら誰も子育てで苦労はしません。つい声を荒げてしまうのはその方が簡単だからです。